航空機の運航以外における取り組み
ANAグループにおけるCO2排出量削減の取り組み
エネルギー消費量の削減
ANAグループは、各事業所におけるエネルギー管理標準の策定に加え、クラウド型システムを用いた排出量の把握・管理体制を構築しています。エネルギー使用の合理化を継続した結果、省エネ法上の「特定事業者」であるANAフーズおよびANAケータリングサービスは、2024年度実績に基づく経済産業省の「事業者クラス分け評価制度(2025年度提出分)」において、「省エネ優良事業者(Sクラス)」に選定されました。
2030年度の温室効果ガス排出量33%削減(2019年度比)という中長期目標に向け、現在は施設のLED化や自社施設への再生可能エネルギー電力の導入などを進めています。今後もエネルギー効率のさらなる向上とともに、目標達成に向けた取り組みを推進します。
再生可能エネルギーの活用
ANAグループでは、気候変動対策および自社施設における環境負荷低減に向けて、再生可能エネルギーの導入を推進しています。
グループの総合トレーニングセンター「ANA Blue Base(ABB)」をはじめ、ANA殿町ビジネスセンター、ANAテレマート長崎支店コールセンターでは、敷地内に太陽光発電設備を設置し、自家発電による電力を活用しています。さらに、大阪地区や九州地区の自社施設においても再生可能エネルギー電力の導入を進めるなど、グループ全体での活用拡大を図っています。
再生可能エネルギー普及にむけた新たな取り組み
ANAホールディングス株式会社は、本社(汐留事業所)における環境負荷低減の一環として、三井不動産株式会社が提供する「グリーン電力提供サービス*1」を導入しました。導入量は、同本社における年間電力使用量の約50%に相当します。
本サービスは、固定価格買取制度(FIT)の買い取り期間が満了した住宅用太陽光発電に由来する環境価値(非化石証書)を活用し、実質的な再生可能エネルギー電力として供給されるものです。三井不動産株式会社と東京電力エナジーパートナー株式会社が締結した「使用電力のグリーン化に関する包括協定」に基づき供給されており、本導入により同本社におけるCO2排出量の削減を図っています。
- *1. グリーン電力提供サービス:オフィスビル等の使用電力を、非化石証書の活用により実質的な再生可能エネルギー電力として提供する三井不動産独自のサービス。国際的な環境イニシアチブ「RE100」の基準に適合し、導入割合などの柔軟な設計が可能な仕組み。
ANAグループのエネルギー節減
ANAグループは、2050年度までに航空機の運航以外(地上部門)から発生するCO2排出量を実質ゼロにする目標を掲げ、グループが所有する施設および賃貸物件におけるエネルギー使用量の削減を推進しています。 総合トレーニングセンター「ANA Blue Base(ABB)」では、エネルギー使用量の可視化や入居者に対する継続的な情報発信を通じて、施設全体での省エネ活動を推進しています。また、施設におけるエネルギー管理に加え、地上車両における燃料消費量の削減に向けた取り組みも継続して実施しています。
資源循環の取り組み
ANAグループは、資源循環における基本アプローチとして、「3R(Reduce、Reuse、Recycle)」に「Renewables(再生可能資源への代替)」を加えた「3R+R」を推進しています。プラスチックや紙資源を中心に廃棄量削減を徹底するだけでなく、再資源化やアップサイクル(高付加価値化)を通じた有効活用を図り、資源の責任ある利用に向けた施策を展開しています。
プラスチック使用量の削減
ANAグループは、空港ラウンジや機内で提供するプラスチック製品について、環境配慮型素材への切り替えを推進しています。これまでに、国際線機内食の主菜容器を植物由来素材へ、ストローを紙製へ、カトラリーやマドラーを木製へと変更しました。さらに、素材代替にとどまらず、貨物輸送用プラスチックフィルムのリサイクルスキームを構築するなど、「3R(リデュース・リユース・リサイクル)」を推進する施策を展開しています。
ANAグループは、2030年度までに「対象廃棄量を2019年度比で70%以上削減する」という中期目標を設定しています。一連の施策の結果、2025年度実績において同基準年比64.2%の削減まで進捗しており、引き続き、資源の責任ある利用と循環経済の実現に向けた取り組みを継続します。
ANAと中部国際空港株式会社による資源循環型スキームの構築
ANAと中部国際空港株式会社は、航空貨物に使用されたプラスチックフィルムを回収し、同空港内で使用するごみ袋等のプラスチック製品へと再資源化する「空港内資源有効活用スキーム」を共同で構築しました。本スキームの運用により、年間約20トンのバージンプラスチック使用量および廃棄量の削減を達成するとともに、空港内での素材の循環利用を推進しています。
地域社会およびパートナー企業と連携した資源の段階的利用(カスケード利用)ならびに環境負荷低減モデルとして高く評価され、本取り組みは関連パートナー企業とともに「2025愛知環境賞 銀賞」を受賞しました。
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搭乗手続き・サービスのデジタル化とペーパーレスの推進
ANAグループは、お客さまの利便性向上と安全でスムーズなご搭乗手続きの実現に向け、各種サービスおよび手続きのデジタル化を推進しています。
国内線においては、国内全空港の保安検査場および搭乗口で出力していた「保安検査証」や「搭乗案内」の紙発行を廃止し、スマートフォンの画面等で情報を確認できる完全デジタル運用への移行を完了しました。また、機内やラウンジにおける雑誌・新聞の提供についても、お客さまご自身の端末で閲覧できるデジタルサービスへと切り替えています。
これら一連のサービス体験のデジタル化は、お客さまの利便性(顧客体験)を高めると同時に、事業運営における大幅なペーパーレス化を実現し、紙資源の消費量削減に直結する取り組みとなっています。
世界初の新素材「あっぷるん」を共同開発
客室乗務員発案!機内誌 「翼の王国」 を素材原料としてアップサイクル
ANAは、機内誌「翼の王国」を原料として、“まるでプラスチックのように柔軟に成形ができるアップサイクル紙素材” 「あっぷるん」を、BECS株式会社と共同開発いたしました。「あっぷるん」の原料となるのは、毎月発行され、世界中を旅し終わったANAの機内誌「翼の王国」。仕上がった製品の手触りも、プラスチックのようになめらかな質感で、世界初の素材となります。
使用後は、既存の古紙回収のリサイクルフローに適応する素材のため、リサイクル性も高く、紙の廃棄量の削減と使い捨てプラスチック製品の代替素材として、プラスチックの使用量も削減する大きな可能性を秘めた素材です。
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Reduce
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| 整備 |
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| その他 |
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Reuse
| 機内 |
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| 整備 |
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| 自社施設 |
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Recycle
| 機内 |
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| 整備 |
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| 空港施設 |
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Renewable
| 機内 |
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| 貨物 |
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| 空港施設 |
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食品ロスおよび食品廃棄物の削減
ANAグループの食品製造会社であるANAケータリングサービス、および食品販売会社であるANAフーズでは、食品リサイクル法に基づき、調理・加工工程で発生する食材のリサイクル率向上に取り組んでいます。
また、機内における食品廃棄物の削減に向け、国内線(プレミアムクラス)および国際線(ファーストクラス、ビジネスクラス)を対象に廃棄率のモニタリングを実施し、機内食の搭載数最適化を行っています。特に国際線ファーストクラスとビジネスクラスにおいては、AIを活用した機内食の事前予約サービスを導入しています。これにより、機内でのメニュー選択の要望に対応しつつ、余剰な機内食の搭載を抑制し、食品廃棄物の削減を進めています。
食品残渣の再資源化と循環型農業の推進
ANAグループは、機内食の調理工程における食品残渣(調理くず)の有効活用と資源循環を推進しています。機内食の製造を担う株式会社ANAケータリングサービスでは、工場で発生する調理くずの100%を回収し、提携パートナーを通じて堆肥や飼料へ再資源化しています。
同社 成田工場で発生した調理残渣由来の堆肥を使用して育てた野菜を、日本発路線の機内食の一部に使用しています。 *一部路線を除く *収穫の状況により、提供内容が変更になる場合がございます
一連の環状リサイクルモデルは、2022年12月に食品リサイクル法に基づく「再生利用事業計画(通称:リサイクルループ)」として農林水産省および環境省より認定を受けました。なお、航空会社系列のケータリング事業者による同認定の取得は、国内初の事例となります。

機内食サプライチェーンにおける食品廃棄物の発生抑制
ANAグループで機内食の製造・調製を担う株式会社ANAケータリングサービスでは、食材の調達から調理、機内での提供に至るサプライチェーンの各段階において、食品廃棄物発生量の一元的な管理体制を構築しています。これにより、フードロスの発生抑制と食品資源の効率的な有効活用を推進しています。